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​基本理念

 阪十二有姿は、1964年発生した大阪六拠事変の遺物処理及び環境浄化のために設置された擬物である。

 前述の事変以降、土地、及び人間に含まれるようになった怪異原体である《種》を有姿の体内に取り込み自身の活動動力に変換し消化することを基本とし、日中その《種》回収のために大阪市内一帯を巡回する。

 土地の踏破、人間とはすれ違う、または接触することで保有する《種》を自身に吸収する。ある一定量の貯蔵を超えると体調に著しい悪影響が及び最悪行動不能となるため、定期的な検診、洗浄作業により個体の安全運用を行っている。

有志概要

​禁止事項

 阪十二有姿は原則、対象地域である大阪市外の地域へ移動することは禁止されている。

土地概念集合体である以上、地域に密着するが故の権能であり、存在保証がなされているため、対象地域外での存在保証は難しい

対象地域外で存在保証するには、存在保証するための何らかの触媒を携帯するか、存在保証人を確保する必要がある。

 もし、それらの確保なしに対象地域外に移動した場合は、身体末端からの崩壊が開始される。

​外見上の規約

 阪十二有姿の外見上の特徴は以下。個体識別のための楔号、八十八紋を露出させるような事態は避けること。また、納棺作戦における専用鍔と専用扇子は常に携帯すること。

外見要行

​諸影響

 際の有志該当地域に変化が起こった場合、有姿にも若干の影響が見られることが常である。

 建設、開発工事着工時、内臓部不調をきたすほか、該当地域での何らかの損壊、事故等での死者が発生した場合、体表などに裂傷痕となり現れる。

 大規模な事故、災害の場合、広範囲に半永続的に傷痕が残るが、当機関においての治癒対象にはならない​。

​御使い擬人体

 有姿は人口、または商業集積地にて発生する地域由来の概念集合体をさらに圧縮することにより有志としての安定した運用を可能としている。この概念集合体は初出不明ながら"御使い(ミツカイ)"と呼称されるようで、当局でもその呼称を用いる。御使いそのものは概念集合体という枠組みを出ないが、神格の高い建造物及び寺社より神格が分け与えられる、またはそのものが神格をもつ場合があり、それらを格に擬人体を形成する。
​当局はそれら擬人体を観測、収拾することも重要な責務と捉え、観測済み御使いとして当サイト上でも記載する。
​なお、語気の乱れは観測担当者によるものである。

 

​棺

 とは納棺作戦において有姿十二体それぞれにあてがわれた事変遺物の触媒とその保管庫、統合型生成のための貯蔵釜の役割を持つ棺そのものである。

 納棺作戦によって有姿は鍔、扇子の葬送刀を用いて事変の犠牲者の真の鎮魂を行い、これを棺に納め集積する。

 納棺作戦の葬送作業は主に夜間行われる。犠牲者の多くはこちらが危害を加えない限りは無害だが、葬送には一定の労力がかかるものとして、発見次第慎重かつ迅速に対処を行うものとする。

​各棺は各有姿担当域内の神社を依代とする。

​統合型

 棺作戦はによって得られた成果により顕現するに至った次時代擬物。

本項では大阪の地に縁のある楽曲と納棺作戦の成果物とを紐づけた曲擬のことを指す。それぞれ大阪・船場出身の作曲家・大栗裕楽曲が宛がわれ、この統合型の牽引のために納棺作戦完了後も有姿は運用続投となっている。

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